洛中千職 −新工芸試作−: 京の千職 アーカイブ

彫る(型彫り)〜絞染めの型を彫る〜

katahori-s.jpg
生地に刷り込む柄を彫る仕事。それが型彫り。和紙に柿渋を塗った防水性のある特殊な紙を、絞りの粒に応じたポンチと小刀を加工した道具を用いて彫っていきます。彫る間隔は、経験に基づいた目分量ですが、手が覚えているのでしょうね。ポ、ポ、ポ、ポ、ポ、ポ、ポ、ポ、ポンという感じで、我ながらきれいに等間隔の穴が開いていきます。
その後、型紙を使って、生地の上に絞りをするところに摺りこんでいきます。刷り込む染料は青花と呼ばれる紫露草の汁を用います。刷り込む際には版画で使うバレンに似た道具を使います。
度々、型紙を持ち上げて確認しながら、ずれないよう丁寧に摺りこみます。どの仕事でも同じでしょうが、後の仕事がやり易いように、また絞りあがった効果が最大限発揮出来るように考えながら行います。

挽く(木地師)〜漆器の木地を挽く〜

kiji.jpg
木材を加工し、器の土台をかたちづくる仕事。木地は最期には、漆の中に沈んでしまい、その姿は外から見ることはできません。せっかく作っても、上に布を着せられ、地を付けられ、錆を付けられ、削られ塗られて、その大きさも形も変わってしまう運命の木地。しかし、木地師は「最後の姿」「最高の姿」を心に描いて木を削ります。どんな柄が乗るのか、どんな使われ方をするのか。そのために次の工程の人はどんな作業をするのか。次の人もきっと最高の仕事そしてくれると信じて走る、駅伝の第一走者が木地師という仕事です。